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ONCE WAS NOT / CRYPTOPSY

CRYPTOPSY02

前作から5年空いてのリリースとなった本作は、なんだかすごいことになっています。

もともと曲の暴虐性や演奏技術は同ジャンルの中でも、屈指の存在なのですが、今回なにか別の次元に到達されたのではないかと感じました。

複雑な曲展開が身上なのは相変わらずですが、今回さらに曲が複雑になっています。ひねくれているというか。今までにも凝った曲展開は随所に見られましたが、前作まではこれがフックとなってアルバムを飽きずに聞かせる効果を持っていました。

ところが今回は、あまりに展開が激しすぎて、曲として聞くと結構ツライものがいくつかあります。なかなか落ち着いて聞かせてもらえず、ストレートに曲を楽しむことができないかもしれません。これは、彼らの音楽的な引き出しが豊富ということなのでしょう。

逆に、各楽器の暴れん坊ぶりを楽しみたい場合は、これ以上ないくらい楽しめます。というよりこれは、どれだけ暴力的かつ正確で高速に演奏できるか実験してるかのように聞こえます。インプロビゼーションというほどではないのかもしれませんが、高い技量を持ったプレイヤー同士のぶつかり合いという点では、プログレ・ジャズ・フュージョン的に聞こえます。

それとちょっとしたことですが、5分台の曲が多いですね。7分というのもあります。これはデスメタルの中ではかなり長尺ではないでしょうか。

あとは、デスメタル特有のドロドロ感がほとんどないというのも特徴かもしれません。あまりに正確すぎる演奏と、計算しつくされた曲展開のせいか、ものすごく潔癖な印象があります。すると、聞く側としてもついエリを正してしまうというか、生半可な気持ちでは聞けないものを覚えてしまいます。その辺にとっつきにくさや、ハードルの高さも感じてしまうのはわたくしだけでしょうか。

まあ、ひと言で言うと分かりにくいアルバムです。言い換えれば、ゆっくり聞き込んでいけば、徐々に奥深さが分かってくるような気がするのでじっくり付き合っていきたいアルバムです。実のところ、過去のアルバムと比較しても、こちらの方が面白く感じております。

デス・ジャズなんて言葉があるのか知りませんけど、もしあるとするなら彼らに冠するのも面白いかもしれません。

あとは、今回もメンバーチェンジがありました。voがロード・ワームに戻り、gのジョン・レヴァサーが脱退。ですがこのバンド、フロ・モーニエがドラム叩いてさえいればバンドになるのでなんの問題もありませんが。それにしても毎度のコトながら、フロ・モーニエのドラムはすごいなあ。工事現場の音かと思っちゃった♪

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コメント

わたしも同じような意見です。

>あまりに展開が激しすぎて、曲として聞くと結構ツライものがいくつかあります

前作が曲として楽しめる限界ではなかったでしょうか。まあ前作も口ずさめるようなものじゃなかったですが。何度聴いても曲覚えられない^^;

>デスメタル特有のドロドロ感がほとんどないというのも特徴かもしれません

今回、ロード・ワームが復帰して、そのへんはどうかなって思ったのですが、いくら彼が復帰しても、彼が不在だった間の進化は半端じゃなかったってことですね。

投稿: my_cecil | 2006年1月29日 (日) 02時07分

>my_cecilさん
あ、my_cecilさんも曲としてはツライ方ですか? てか、お聞きになってらしたんですね。

B!誌のレビューにも書いてありましたが、ロード・ワーム復帰と言ってもあんまり活躍の場がないですよね。その辺がドロドロ感がないと言う理由です。「NONE SO VILE」くらい吼えまくってたら、また印象違うとは思いますが。

投稿: ねこぽく | 2006年1月29日 (日) 23時00分

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