« 今日はライブ! | トップページ | ハロ☆プロパーティ 香川公演 »

MONOTHEIST / CELTIC FROST

Monot

「MONOTHEIST / CELTIC FROST」(2006)
 

全世界が待ち望んでいた(と思う)、伝説のバンド(と思う)、CELTIC FROSTの再結成アルバムです。

オリジナルアルバムとしては、前作「VANITY / NEMESIS」から16年ぶり。

まずはCELTIC FROSTが再結成し、新譜をリリースするというだけでも「事件」ですので、そのことは喜ぶべきでしょう。

現在ある、世界中のブラック、デス、ゴシックバンドは何がしか、このCELTIC FROSTから影響を受けているといっても過言ではないと思うので、まさにコレは魔王復活。例えるなら、深海で眠るクトゥルフがその長き眠りから覚めた……とはちょっと言いすぎか(笑)

 

アルバムクレジットによるバンドメンバーは、

TOM GABRIEL FISCHER<vo,g>
FRANCO SESA<ds>
EROL UNALA<g>
MARTIN ERIC AIN<b>

オリジナルメンバーのマーティンさんが復帰してるのがうれしいですね。ギタリストのEROLさんはAPOLLYON SUNからの引き続き参加。ドラムは新加入っぽいですね。プロデューサーはピーター・テクレン。

他にも、CELTIC FROST恒例の、クラシカルパートの参加メンバーも多数いらっしゃいます。

 

で、肝心の音の方はと言いますと、率直に言って速い曲がありません。ミドル・スローテンポの曲が多く、全体的に似たような曲で構成されています。

元々CELTIC FROSTといえば、速い曲と遅い曲の緩急のバランスが面白いバンドだと思っていますが、今回は遅くて重い曲が中心の大変ヘヴィなアルバムです。

かなりまったりとしたアルバムなのでダレるかと思いきや、意外と耐えられます(笑)曲のデキがいいのと、音の使い方が凝ってるので、アルバム後半に入っても飽きずに聞けます。とはいえ忍耐力を要するアルバムだとは思いますが。ボーナストラック込、全12曲で70分超はちょっと長すぎかな?

アルバム後半に1曲だけ速い曲が収録されています。でも速いというよりはテンポのいい曲って感じかな? 疾走チューンというのは皆無です。

また、音そのものもAPOLLYON SUNを通過した、インダストリアル風味の音になっています。この辺は好き嫌い分かれそうですね。ハッキリ言ってしまえばMESHUGGAHっぽいです。「NOTHING」以降のヘヴィさを重視したMESHUGGAHですね。

またチューニングを下げたり、意図的にノイズを増やしていますが、音そのものはクリアで聞きやすいです。

TGFさんのボーカルもやはりヘヴィさを押し出した歌い方をしています。声そのものが太くなってるせいもあるかもしれません。おなじみの「UHH!」や「HEY!」が激減しているのはさみしいですが、全くないわけではありません。

 

簡単な曲感想

1.PROGENTY
ミドルテンポでノリの良い曲。APOLLYON SUNの曲を極端にヘヴィにしたように聞こえなくもないです。

2.GROUND
引きずるようなリフが特徴。1曲目と似た雰囲気の曲。

3.A DYING GOD COMING INTO HUMAN FLESH
前半部分はアコースティック風味のバラード曲。歌声が雰囲気違うなと思ったら、マーティンさんが歌ってるっぽい。後半激しくなります。内省的な曲でNINE INCH NAILESっぽい気がしないでもないです。

4.DROWN IN ASHES
アコースティック風の静かなバックに、女声ボーカルとTGFさんのデュエットが乗る曲。昨今のゴシックバンドへのオマージュでしょうか。

5.OS ABYSMI VEL DAATH
スローでとにかく重たい曲。良く言えば「Dethroned Emperor」とか「Dawn Of Meggido」とか「Mesmerized」と同系統で、重たいCELTIC FROSTを表した曲。ねちっこいTGFさんのボーカルの後ろで、怪しく歌う女声ボーカルがCELTIC FROSTらしくてうれしいです。

6.TEMPLE OF DEPRESSION(ボーナストラック)
⑤曲目ほどではないけど重たい曲。良く似てます。

7.OBSCURED
やはり⑤と似てますが、こちらは割とメロディアスな曲です。女声ボーカルとのデュエット部分も美しく「INTO THE PANDEMONIUM」に収録されててもよさそうな佳曲。

8.DOMAIN OF DECAY
ヘヴィなリフに次いでTGFさんの「UHH!」が切り込んでくるだけでうれしくなる曲。やたら凄みと迫力があって「MORBID TALES」に収録されていてもよさそうなミドルテンポの曲。アルバム中最もストレートなメタル曲かな?

9.AIN ELOHIM
アルバム中最も速い曲。でもそれほど速くありません。曲展開が複雑で7分半もあります。

10.TOTENGOTT
映画のサントラ風の打ち込み曲。良く言えば「Danse Macabre」とか「Tears In A Prophet's Dream」に近い位置づけ。アルバム中の良いアクセントになっています。マーティンさんのキレっぷりのイイお声が聞けます。

11.SYNAGOGA SATANAE
14分半の大作。このアルバムを象徴したような、長大で迫力のあるスローな曲。おどろおどろしい雰囲気や、まがまがしい世界観の演出は相当なもので、かなり満腹になる1曲。

12.WINTER
4分半のインスト曲です。バイオリンやビオラ、チェロのみで演奏された物悲しい曲で、葬送曲っぽくもあります。曲解説によると「INTO THE PANDEMNIUM」収録の「Rex Irae」に関連した曲のようで、言われてみれば「Rex Irae」のイントロ部分のアレンジを変えたようにも聞こえます。この曲のおかげで、アルバムが荘厳な雰囲気で幕を閉じます。

 

今回のアルバム「MONOTHEIST」、予想していたよりはデキが良くて満足しています。(過剰な期待をしてなかった分、ショックが少ないとも言う)。

事前の予想では、音に関しては間違っても「COLD LAKE」路線はないだろうとは思ってましたが、逆に「TO MEGA THERION」のような内容も無理だろうとも思っていましたので。

実際聞いてみて、ミドルテンポの曲が多いという点では「VANITY / NEMESIS」路線に近いと言えば近いですが、徹底してヘヴィ重視の音であるとか、ダークでカオスな雰囲気作りは初期と比べても劣ってないようです。その辺は、かなり真剣に取り組んでいるのが伝わってきました。

女声ボーカルやクラシカルパート、映画のサントラ風の曲を取り入れるなど、方法論としては昔の手法の焼き直しっぽくもありますが、CELTIC FROSTらしさを出したと言う点では評価できます。

ただやはり速い曲が欲しかったですね。1曲目とかに速い曲があれば、もう少ししまりのあるアルバムになっていたと思います。

 

あと今回うれしかったのが、昔のバンドロゴが復活している点でした。

COLD LAKE」以降、シャープなロゴを使っていて、アレはアレでカッコイイのですが、やはりCELTIC FROSTといえばこの禍々しいロゴですね♪ やっぱりしっくりきます。

 

またアルバムタイトルである「MONOTHEIST」とは、一神教主義者といったような意味に翻訳できます。そのまま意訳すると、唯一神を信奉する宗教、すなわちユダヤ教のことを言ってそうです。(ヘブライ語と思しき曲タイトルもありますし)

歌詞やメンバーによる曲解説を翻訳していないので、実際の所は分かりませんが、もしかしたらCELTIC FROST自身を「唯一神」に例えているのかも。

自分たちが再びダークな音楽世界に降臨したことを宣言しているのかもしれません。

|

« 今日はライブ! | トップページ | ハロ☆プロパーティ 香川公演 »

メタル」カテゴリの記事

コメント

ん〜なるほど。遅くて重い曲中心ですか…。
それで70分以上ってのは、かなり厳しそうな。(笑)
ま、実際に聴いてみないと何とも言えないので、
国内盤が出たら買って感想でも書きたいと思います♪
ちなみにThrash Domination '06のメンツとして
CELTIC FROSTにも出演交渉してたようです。
が、既にツアーの日程が入っていたので残念ながら
実現せず…。ε= (´∞` ) ハァー

投稿: 碧唯 | 2006年6月 7日 (水) 14時43分

>碧唯さん
結構厳しいアルバムです(笑)
でも媚を売らない姿勢は惚れました(笑)
やはり国内盤には別のボーナストラックが収録されるみたいですね。わたくしも買います。解説書が読みたいので……。

おお! TD06に出演交渉されていたのですね。残念です。
バンドはアルバム発売日からヨーロッパツアー、秋は北米ツアーと大忙しのようですね。そのまま単体で日本に来ないかな??

投稿: ねこぽく | 2006年6月 8日 (木) 23時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/123214/10390290

この記事へのトラックバック一覧です: MONOTHEIST / CELTIC FROST:

» 新感覚情報検索ポータルサイト「フロンティア」の誕生 [新感覚情報検索ポータルサイト「フロンティア」]
はじめまして。新感覚情報検索ポータルサイト「フロンティア」誕生のご挨拶させていただいております。毎日少しずつ進化する楽しいコンテンツ満載のポータルサイトです。ぜひ一度お越しください。それでは失礼致しました。 [続きを読む]

受信: 2006年6月 5日 (月) 00時23分

« 今日はライブ! | トップページ | ハロ☆プロパーティ 香川公演 »