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「NOTHING / MESHUGGAH」 2-DISC SPECIAL EDITION

Nothing

「NOTHING / MESHUGGAH」 2-DISC SPECIAL EDITION(2006年)

スウェーデンの個性派バンドMESHUGGAHの最新CDです。

とは言ってもこれはMESHUGGAHが2002年にリリースしたアルバムのリマスター&リミックス盤です。

複雑かつ激烈な楽曲をテクニカルに演奏するという、難易度の高い音楽を標榜する彼らの音楽ですが、この「NOTHING」でさらに先鋭さに磨きをかけ孤高の極みに達した感がありました。

その「問題作」を彼ら自身がリマスター&リミックスするということで、とても興味を持ち、聞いてみることに。

さらにギターパートを新たに撮り直しているということで、そちらにも興味津々。

そして、DVDがボーナスディスクとして付いており、ライブ映像3曲、ビデオクリップ4曲収録されています。彼らの動く映像は大変貴重ですので、こちらも興味アリアリ。

さらに、ジャケットど同じ絵柄のイラストが3Dで飛び出すモノまで付いてます。こちらは長時間見てると気持ち悪くなります(笑)

 

まず、オリジナル盤との違いですが、一番感じたのはやはり新たに撮り直したギター部分です。

オリジナルでは、へヴィ重視の音にこだわっていたため少々ギターが丸くなったように感じていました。カドが取れてエッジがない感じ?

そのためMESHUGGAHにしてはめずらしい、暖色系の音色に聞こえたりもしていました。

リマスター盤では、そのエッジを立たせてザクザク感を出している感じです。全体的なへヴィ重視の音は変わらずですが、ギターリフが荒削りに聞こえる分、アグレッシブになった印象。

その分、暖かみが消え、冷血なマシーンのような印象に。MESHUGGAHらしいといえばらしい音になった感じ??

でもぶっちゃけ、パッと聞いた感じではそこまで違いは感じられません。まあ激変されても困りますけど……。

演奏部分で、特に変更されたりアレンジが変わったような印象はないです。

てか、キチンと細かい部分まで聞き比べたわけではないので、よく分かりません。どこそこのパートが違っててもあまり気にならないっちゃーならないし(笑)

ただ、アルバム最後のインスト曲「obsidian」がオリジナルよりも時間が長くなってました。オリジナルは4分半くらいですが、リマスター盤は8分半と約倍になっています。同じリフをずーっと続けてるパートが延々流れてるだけで、特に何が違うということはありません(笑)

 

音全体の印象では、リミックスのせいか各楽器のパートがわりとくっきり分かれて聞こえます。

特にドラムの音がよく抜けて聞こえます。ドラムの音がデカイので、一瞬ドラムも撮り直し!?と思ってしまうけど、違うようです。

これはこれでMESHUGGAH独特の変調子ドラムがさらによく聞こえて面白いです。

 

そして、アルバムクレジットを見ると新ベーシスト"Dick Lovgren"の名前が書いてありました。

とはいえ、このリマスター盤ではベースは弾いてないと思います。多分……。

このディックさんが正式ベーシストなのかは今のところ不明。

MESHUGGAHはベーシストが定着しないバンドなので、「NOTHING」オリジナル盤ではベースの代わりに特注8弦ギターを用いて低い音を出していたそう。

その辺が「NOTHING」オリジナル盤で音が丸く感じられた部分ではないか、と思ってたりもしてますが。

 

ボーナスDVD
今回のスペシャルエディションでの目玉のひとつがこのDVDでしょう。

01.「straws pulled random」(NOTHINGより)

02.「in death is death」(CATCH 33より)

03.「future breed machine」(DESTROY ERASE IMPROVEより)

2005年のダウンロードフェスティバルでのライブ映像が3曲収録されています。

明るい場所で演奏しているうえ、映像もクリアなのでメンバーの姿がよく見えます。バンド特注の8弦ギターもちゃんと確認できるとあって、これはかなり見る価値ありです。

ただ、バンドメンバー全員黒いTシャツに黒いズボンという格好なので、どれが誰なのか分かりにくいのが難アリ。スキンヘッドのイェンス・キッドマンはすぐ分かりますが(笑)

アルバムでは難易度の高い音楽やってますけど、ライブだとやっぱり激しいな~。うわ、めちゃくちゃ生で見たい♪

てかフルレンスのライブアルバムかDVD出してください。

 

ビデオクリップ集は4曲。

04.「rational gaze」(NOTHINGより)

05.「shed」(CATCH 33より)

06.「new millenium cyanide christ」(CHAOSPHEREより)

07.「rational gaze, mr kidman delirium version」(NOTHINGより)

06は2001年リリースの未発表曲集「rare trax」に収録されていたのと同じものです。

ツアーバスの車内で、エアギター、エアベース、エアドラム、エアボーカルをするバンドの姿がほほえましいアレです(笑)エアバンドとでも言うべきか??

07は、イェンス・キッドマンさんによるひとりエアバンド。手持ちカメラで自作自演っぽい作りの映像です。

どうやらイェンスさんが各メンバーのモノマネをしてるっぽいのですが、それがどの程度似てるかは不明(笑)てか面白すぎ。

 

ついでなので「NOTHING」の感想

Nothingo

「NOTHING / MESHUGGAH」(2002年)

最初に断っておきますと、わたくしはこの「NOTHING」がもっともMESHUGGAHらしいアルバムだと思っています。

恐らくアルバムの人気度や完成度では、2ndの「DESTROY ERASE IMPROVE」に軍配が上がるとは思いますが、もっともバンドのイメージに近いのは「NOTHING」ではないかと。

とはいえ「NOTHING」がリリースされたときに、ずいぶん「変わったな」という印象を持ちました。

てかMESHUGGAHはアルバムを出すたびに前とは違う音楽をやっているバンドではありますが。

 

1st「CONTRADICTIONS COLLAPSE」では、Metallicaの「AND JUSTICE FOR ALL...」の路線をアグレッシブにしたようなテクニカルスラッシュ。

2nd「DESTROY ERASE IMPROVE」では、インダストリアル要素を取り入れ、機械的かつ冷血な音に。

3rd「CHAOSPHERE」でハードコア路線に行き、曲もかなりストレートに。

4th「NOTHING」で、急にスピードを抑えてへヴィネス路線になる。楽曲もさらに複雑かつ難解になる。

最新5th「CATCH 33」では、アルバム通して1曲という暴挙に出て、さらに難解に。

 

NOTHING」を聞いて一番驚いたのは、スピードを抑えたへヴィ過ぎるリフの応酬という楽曲でした。3rdでかなりストレートなことをやった後だっただけに、驚きは大きかったです。

変調子のリズムに乗せて、MESHUGGAH独特の引っかかるように聞こえるリフをスロー/ミドルテンポのひたすら繰り返すスタイルがアルバム全編通して貫かれていて、ハッキリ言うとどの曲も同じに聞こえます。

さらに曲のスピードもないのでダレます。

同じリフを執拗なまでに繰り返すのはある意味アンビエント的で、この辺はかなり意図してやっていると思われます。

しかし、呪詛のように繰り返される不穏なリフと、変調子がもたらす独特のグルーブ感にはどこか麻薬的な作用があって、聞けば聞くほどクセになります。

単に複雑なだけでも、テクニカルなだけでも、激しいだけでもない、新たな境地がそこにあります。

すべてがごった煮になったような状態で、アルバム通して同じような展開は次作「CATCH 33」に通じるものがあります。

なので「NOTHING」は通過点のひとつであって、まだ完成形とは言えないわけですが、最新作の「CATCH 33」がどちらかというと実験要素が強すぎるので「アルバム」としては「NOTHING」の方がより完成されていると思います。

それに「NOTHING」には、それでもライブ向きのノリのよい曲や、叙情的なギターソロもあって、従来のMESHUGGAHらしさも残っています。そういう意味では、新たな境地を築きつつも従来の要素もあるということで、MESHUGGAHらしさが凝縮されたアルバムだと思うわけです。

 

CATCH 33」で初期の要素をかなり捨て去った印象があるので、その次に発表されるアルバムがどんなことになってしまうのか非常に楽しみです。

きっと「NOTHING」をも超え、更なる進化を遂げたもっともMESHUGGAHらしいアルバムになるものと期待しています。

これまでもそうだったように、またしても「そう来たか!」と腰を抜かすモノに仕上がるコト間違いなしでしょうね。

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コメント

私も、少しですがメタル聴きます。洋楽バンドのライブに興味あるんですが、ハロコンと比べて雰囲気はどうなんでしょうか??果たして、私が参加して生還出来るでしょうか??(笑)

投稿: 村人3 | 2006年11月28日 (火) 23時10分

>村人3さん
あ、村人3さんもメタル聞くんですか? どんなバンドを聞かれるのでしょうか??

メタルのライブですけど、ハロプロを応援するようになってから全く行かなくなってしまいました。ので最近のライブがどんな具合か分かりません。
が、恐らくベリーズや℃-uteよりはおとなしいと思います(笑)

バンドのジャンルでずいぶん雰囲気変わりますからね~。モノによっては曲聞きに来てるのか、暴れに来てるのかわかんないのもありますけど。

スタンディングの最前列付近はちょっと危ないかもしれませんが、後ろの方で見てればみなさん紳士的ですよ(笑)

投稿: ねこぽく | 2006年11月28日 (火) 23時27分

私が聴くのは、RIOT、FAIR WARNING、BLIND GUARDIAN、DREAM THEATER、RHAPSODY、RAGE辺りが主です。私の音楽選びは一貫性(偏り?)があって、メロディーが美しいモノ、演奏技術が高いモノを好みます。ただ、洋楽バンドはとんでもない数ですから、全てを把握するのは至難の業ですね。
ライブの件、参考にさせて頂きます(笑

投稿: 村人3 | 2006年11月29日 (水) 20時20分

>村人3さん
おお~、なかなかいいバンド聞いてらっしゃいますね~。メロディック・パワーメタル系がお好きなのかな??
RAGEを選んでらっしゃるのが渋いですね~。

わたくしも日ごろから幅広く音楽を聴くように心がけているものの、メタルでさえ全てをチェックできないのが実情ですね。
聞きたいものが山ほどあるという、うれしい悲鳴です♪

投稿: ねこぽく | 2006年11月30日 (木) 23時01分

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