« 2014年8月 | トップページ

2014年9月の1件の記事

ねこぽく的「この30年、この30枚」

2014年10月号を持って、創刊30周年を迎えられたHM/HR専門誌「BURRN!」
その特別企画として、1984~2014年にリリースされたベストなメタルアルバムを、編集者それぞれが思い思いに挙げてらっしゃいます。各編集者の好みも出た選考で、とても興味深いものがありました。
というわけで、わたくしもこの企画に乗っかって、30枚選んでみたいと思います。基本ルールとして、ちゃんと自分で買ったCDが対象です。あと、自分の趣味丸出しなので偏ってるかと思います。そのへんはご容赦を。。
ちなみにアルバムの並びは、バンドのアルファベット順です。一位とか二位とか出来不出来に順位はつけていません。てか、つけられないです。
 
ACCEPT / STALINGRAD (2012)
アクセプト大好きです。ブレーカー~ロシアンルーレットの代表作はみんな好きなので、そこから選ぼうかとも思いましたが、あえて復活作を選びました。90年代の再結成には正直がっかりさせられましたが、今度の再々結成は違います。往年の男臭いヘヴィメタルをやろうという気概に溢れていてファンとしては涙腺を刺激されます。インパクトでは再々結成第一弾アルバムが上ですが、楽曲の充実度ではこの作品が好みなので、選びました。
 
AC/DC / LIVE (1992)
やっぱりこのバンドはライブに真骨頂があると思います。スタジオ盤だけ聞いて満足してるようでは、まだまだこのバンドの半分くらいしか理解できてないと思います。初期のライブ音源もいいですが、曲の充実度ではこのアルバムが上かと思われます。ちなみにこのライブのDVDもあるので、合わせて見ると感動はさらに飛躍します。
ブライアン・ジョンソンのボーカルもアンガス・ヤングのギターもいいけど、黙々とリフを刻むマルコム・ヤングが大好き。
 
AMORPHIS / THE BEGINNING OF TIMES (2011)
正直このバンドの初期のメロディックデスメタル路線はピンと来ませんでした。なのでずっと放置でしたが、ここ数作でトラッド要素を取り入れたり、70年代ハードロックを咀嚼したような路線変更には大歓迎です。北欧バンドらしい叙情メロディのセンスもさすが。センテンスド亡き後の、フィンランド叙情派ハードロックバンドとしてこれからも邁進して欲しいところ。
 
ARCH ENEMY / WAGES OF SIN (2001)
このバンドはどの作品を聞いても、極端にハズレがない分、逆にベストアルバムも選びにくいです。初期二枚の轟音にまみれてるブルータルデス路線から、音をクリアにして聞きやすくし、テクニカル要素をさらに進化させた本作が一番聞きやすいと思います。というわけで、アーチ・エネミーを知らない人にまずオススメするなら本作です。
 
CELTIC FROST / INTO THE PANDEMONIUM (1987)
2ndの「TO MEGA THERION」と迷いました。どちらも甲乙つけがたい傑作なので。本作ではもはやスラッシュからは外れて、ゴシック要素を取り入れ、かなりの実験的要素が多分に含まれています。この作品をティーンエイジャーたちが聞いて育ち、その後のブラック、ゴシックなどのバンドに与えた影響は計り知れないものがあると思われます。
 
CHILDREN OF BODOM / SOMETHING WILD (1998)
メロディックデスは数あれど、そこにさらに様式美の要素を取り入れ、キラキラと豪華絢爛に仕上げて、これでもかとメロディの嵐をぶちまけたのが、このバンド。作品を重ねるごとにフツーのバンドになっていったのは残念だが、初期はとにかくギターとシンセがど派手に暴れまわっていて、これはすごい新人バンドが出たぞ! とびっくりしたと同時に、新たなギターヒーロー登場に浮かれたものです。その後の活躍はみなさんご存知のとおり。
 
DEATH / INDIVIDUAL THOUGHT PATTERNS (1993)
アンディ・ラロック(Gt)、スティーブ・ディジルジオ(b)、ジーン・ホグラン(ds)という豪華なゲストミュージシャンを迎え制作されたテクニカル・スラッシュ/デス。欧州のメロデスとは違うメロディセンスで、独自の世界観を描き、複雑な曲展開、テクニカルな演奏技術でもって、聞くものを圧倒するはず。バンドの中心人物、チャック・シュルディナーはすでに故人だが、実に惜しいミュージシャンをなくしたと心底思う。
 
DREAM THEATER / IMAGES AND WORDS (1992)
そこまでドリームシアターのファンというわけではないが、このアルバムだけは別格。とにかく曲の出来がいい。テクニックに走ることなく、キチンとメロディを聞かせようという姿勢が感じられる。長尺な曲でも緊張感がみなぎっており、一切だれる事がない。
 
EXODUS / BONDED BY BLOOD (1985)
ベイエリアスラッシュメタルの中でも一番個人的に好きなのが、エクソダス。その1stは狂気と計算されたリフと曲構成で、奇跡に近い完成度を誇っている。どの曲も印象的なリフ満載でとにかくキャッチー。スラッシュアルバムで一番好きなのは? と問われたら間違いなくこれを挙げる。バンドもこのアルバムを気に入っているようで、後にアルバム丸ごとセルフカバーした企画盤を出している。
 
FEAR FACTORY / DEMANUFACTURE (1995)
インダストリアル・メタルの祖といえばミニストリーだが彼らは元々テクノ畑の人である、これをデス/グラインドコアの目線からやったのがこのバンド。そして本作2ndで大化けした。とにかくアルバム前半の楽曲の出来がいい。当時、デス声と普通声を使い分けるボーカルスタイルをこなす人はまだ珍しく、このバンドが祖と言っていいくらい。とは言っても、メタルシーンに与えた影響や貢献度はあまり評価されていない気がする。てか、単純にかっこいいんだってば。
 
THE GATHERING / HOW TO MEASURE A PLANET? (1998)
ゴシックメタルバンドで本格的に女性ボーカルを取り入れたバンドでは、このバンドが最初期に当たると思われる。このバンドは前作や前々作の方が評価は高いが、あえてこっちを選んでみた。アネク・ヴァン・ガースバーゲンのボーカルは声量を活かした朗々と歌い上げるのが特徴だが、本作では抑え気味に歌い、全体的にアンニュイな雰囲気を出している。BGMとして聞いたときとても気持ちがいいので選んでみた。
 
GUNS N' ROSES / APPETITE FOR DESTRUCTION (1987)
アメリカンパーティーロックは苦手なのだが、このバンドのこの作品だけは別格。とにかく恐ろしいまでの完成度を誇っている。超名盤なので改めて内容に言及はしないが、王道路線も突き詰めるとここまでやれるのか、といういい手本だと思う。ちなみに、カリスマ・フロントマンのアクセルや、名ギタリストのスラッシュよりも、ひたすらリフを弾いてるイジー・ストラドリンが好き。
 
HIBRIA / DEFYING THE RULES (2004)
いわゆるメロディックパワーメタルなのだが、パワーの部分のメーターが振り切っていて、やりきってる感が凄まじい。デビューアルバムなのだが、テクニックも申し分ない。そしてなによりボーカルのパワーが凄まじい。楽器隊に負けず劣らず、メーター振り切って歌い上げている。すげー新人が出たなー、と当時思った記憶がある。
 
IRON MAIDEN / POWERSLAVE (1984)
メイデンは前作「頭脳改革」が一番好きなのだが、こちらも大好き。一曲目の「撃墜王の孤独」ですでにノックアウト。この作品から長尺な曲をやりだすが、違和感なし。
 
JUDAS PRIEST / DEFENDERS OF THE FAITH (1984)
ペインキラーと迷ったのだが、より英国のかげりのあるメロディラインが炸裂しているという点でこちらを選んだ。プリーストは70年代が好きなのだが、84年以降ではやはりこれかなーと。ただ、音処理がアメリカナイズされていて、そこだけがあまり好きじゃなかったり。
 
MARILLION / THIS STRANGE ENGINE (1997)
これはメタルなのか? って感じだが、ベテランプログレ/シンフォニックロックのアルバムです。このバンドは初代ボーカリストを支持する方が未だにいらっしゃるのですが、個人的には今の方が好きかな? 英国らしい、かげりのある美しいメロディが素晴らしいです。ピーター・ガブリエルが好きなら初代ボーカルも好きになれるかも。
 
MEGADETH / PEACE SELLS...BUT WHO'S BUYING? (1986)
メガデスなら断然このアルバムが好きです。バンドの掲げていた「インテレクチュアル・スラッシュ」が見事に体現されていて、演奏テクニック、曲構成、全てが知性に溢れています。ムステイン以外の三人が、メタル畑出身ではないというのがいい効果をもたらしていると思います。
 
MESHUGGAH / NOTHING (2002)
初期を除けば、メシュガーはどれを聞いても同じ、というイメージがありますが、個人的に好きなのは本作。重く複雑なリフと、フレドリック・トーデンダルの浮遊感のあるギターソロの融合が斬新。
 
METALLICA / RIDE THE LIGHTNING (1984)
メタリカは初期三枚しか聞きません。その中で一番好きなのがこれ。今でもライブでここから三曲はやるところからも、バンド的にお気に入りなのでしょうなあ。
 
OBITUARY / WORLD DEMISE (1994)
デスメタルは速い。という常識を覆したバンド。遅いデスメタルというスタイルを築き上げ、孤高の存在となる姿はとにかくかっこいい。特に、ボーカルのジョン・ターディの粘着質の歌い方はさらに曲が遅く聞こえるという作用をもたらすと同時に、カリスマ的な存在にまでなっていると思います。本作はギターソロがメロディアスで、メロデス好きな人でも入りやすいかもしれません。
 
PIG DESTROYER / PHANTOM LIMB (2007)
グラインドコアなのですが、あきらかにリフがメタルです。特にスラッシュ的な切れ味抜群なリフはかっこいいのひと言。このバンドもどのアルバムを聞いても同じなのですが、テンションの振り切れ方が激しいので選びました。曲と曲のつなぎ目などなく、ひたすらリフが展開していくところは、やっぱりグラインドコアなのです。そこが合わなければ難しいかな?
 
SENTENCED / THE COLD WHITE LIGHT (2002)
元祖北欧メランコリックバンドです。もう解散しましたし、ギタリストも他界したため、再結成は無いと思われます。前作「クリムゾン」を推す人も多いかと思いますが、個人的には北欧らしい冷たい雰囲気をまとった本作がお気に入り。
 
SLAYER / REIGN IN BLOOD (1986)
スレイヤーの音楽を真似することは誰にもできないと思います。やれば、きっとコピーになるから。わずか29分。あっという間に終わってしまうこのアルバムは、とにかく潔いのひと言。
 
SODOM / GET WHAT YOU DESERVE (1994)
ソドムは個人的には、オーソドックスなロックンロールを、ハードコア的にアレンジしてソドム流に昇華させていると認識しています。なので、曲によってはキャッチーでノリの良いものもあります。そんなスタイルがよく現れているのが本作だと思います。ロックンロールを思い切りハードに、ノイジーにやった結果、こんなのできた! みたいな。
 
STRAPPING YOUNG LAD / CITY (1997)
デヴィン・タウンゼントの作品で一番好きです。最初から最後まで緊張感がみなぎり、音の洪水のような轟音に身をゆだねていると、不思議と浮遊感があるのです。
 
TESTAMENT / THE NEW ORDER (1988)
このバンドの初期は、アレックス・スコルニックの存在が大きいと思います。彼のクラシカルでメロディアスなギターソロは、ヘヴィな楽曲との対比で、さらに美しく映えています。これは後のメロデスに影響を多少なりとも影響を与えているかもしれません。1stも好きですが、さらにスケールアップした本作が好きです。
 
THERION / GOTHIC KABBALAH (2007)
彼らがまだデスメタルだった頃からのファンなのですが、正直ここまで音楽性が変わるとは思いませんでした。メロディを取り入れるくらいなら、そのへんのメロデスバンドでもやりますが、彼ら…というよりクリストフェル・ユンソンは、そこのシンフォニックでオペラな要素を取り入れました。それが如実に現れたアルバムは「THELI」であり、初期の最高傑作だと思います。ですが、個人的にはよりわかりやすい本作を最高傑作に選ばせていただきました。
 
U.D.O. / TIMEBOMB (1991)
ACCEPTと袂を分かって、自身のバンドを作った、ウド・ダークシュナイダーですが、男臭いヘヴィメタル路線はどのアルバムを聞いても変わりありません。本作はマティアス・ディースのギタープレイが炸裂しており、ヘヴィかつメロディアスに仕上がっています。
 
VADER / DE PROFUNDIS (1995)
最初このバンドの存在を知ったとき、ポーランドにもメタルバンド、しかもデスメタルなんているんだー、と小馬鹿にしておりましたが、音を聞いて土下座しました。ブルータルデスに多大な影響を与えたであろう、破壊力はとてつもないものがありますが、ここで聞けるのはスラッシュ的なギターリフです。スラッシュメタルをより過激にしてデスメタルに変遷していった過程が見れるようで、歴史的にも貴重な一枚だと思います。
 
VAI / SEX & RELIGION (1993)
ギタリストのソロアルバムというと、どうしても自分のやりたいことだけをやる、自己満足的なものに陥りがちですが、ここでは当時無名だったデヴィン・タウンゼントをボーカル・ギターとして迎え、歌モノのアルバムに仕上げています。そのデヴィンのボーカルたるやすさまじいのひと言。突然絶叫したかと思えば、ソフトに歌い上げる多彩・鬼才ぶり。変態なのに聞きやすいという奇跡の一枚です。
 
というわけで30枚および解説をつけました。
選出は難しいですね。あのアルバムも選びたかったのに~、というのが何枚もあります。きっと、明日同じことしたら違う30枚になるだろうな~(笑)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2014年8月 | トップページ